
よく特売なんかで100円で売っているときは、必ず買ってしまいますよね!
そんな卵、売り場に行くといろいろなサイズが置かれていますね。
S、M、Lとまるで服のようだな・・・と感じます。
卵の大きさはSS・S・SM・M・L・LLと6種類も存在するのです!
今回は、そんな大きさやサイズ違いの卵たちの栄養構成の違いについて、
たんぱく質などの違いについて、管理栄養士の資格を持つ私がご紹介します。
卵のサイズの違いは、何の違い?
こんなにも大きさだけで種類のある卵たち
どの大きさの卵を買えばいいのか、わからなくなりますよね・・・
そんな卵の大きさの違い、なんの違いなのか知っていますか??
実は、卵を産むニワトリの『年齢差』によって
大きさが少しずつ変わっているのです。
年を取るにつれて卵管が大きくなるため、それに比例して卵も大きくなっていきます。
なので、SSは一番若くぴちぴちなニワトリから
LLは少し年のいったニワトリから、生まれた卵というわけです。
また、大きさの区別は細かいグラムでしっかりと分けられています。
そんな卵たち、大きさは違えど、黄色い黄身の大きさはあまり変わらないのです。
SSからLLまで少しずつ大きくはなるそうですが
それは微々たる程度なので、大きさの違いのほとんどは…そう!
卵白の多さが違うんです!
なんだそれだけか・・・と、おもったそこのあなた!
それだけじゃないんです!
大きさにともなり、栄養の構成成分も変わってきているんですよ。
卵の大きさによるタンパク質含有量の違い
大きい卵のほうが、量がたくさん食べられるし
お得な気がしますよね!
私もついついLサイズの卵を購入しがちです。
でも、量だけでなくその分、栄養素の構成も変わってきます。
特に卵に多く含まれるタンパク質の量や性質が
変わってくるんですよー!
サイズに対してのタンパク質含有量は、以下の通りです。
- SSサイズ・・・約5g
- Sサイズ・・・約6g
- MSサイズ・・・約7g
- Mサイズ・・・約7.5g
- Lサイズ・・・約8g
- LLサイズ・・・約9g
また、上記でも述べたように、
黄身の大きさはほとんど変わりません。
黄身には約3gのタンパク質が含まれるので
上のタンパク質量と差し引きすることで、
それぞれのサイズの卵白に含まれるタンパク質量が算出できます。
- SSサイズ・・・約2g
- Sサイズ・・・約3g
- MSサイズ・・・約4g
- Mサイズ・・・約4.5g
- Lサイズ・・・約5g
- LLサイズ・・・約6g
SSサイズとLLサイズでは、
3倍ものタンパク質の違いがあることが分かりますね!
でも、これだけ見ると
やっぱり大きい卵を食べたほうがいいじゃん!って思いますよね。
ニワトリが生む年齢が違うことによって
卵の大きさが変わっているように、
私たちも年齢によって
卵の大きさの必要性が変わっているんです。
そのことについて次に説明します。
卵 のSSサイズに含まれる栄養素が成長期に欠かせない訳とは?
若鳥の生んだSSサイズの卵は、
卵白:黄身:殻=6:3:1と卵白と黄身が2:1の割合で含まれているため、
卵1つ食べると相対的にですが
黄身を多く食べることができます。
そんな卵の黄身には、成長に欠かせない栄養素が多いので
成長真っ盛りの子どもたちにはおすすめの食材です。
含まれている栄養素は
- タンパク質
- 脂質
- ミネラル
- ビタミン
と、大きく分けて4つです。
特に卵黄には、脂質が多く含まれています。
その中でも特に脳や神経組織、細胞膜を作る
リン脂質の割合が多くなっています。
なんと!すべての食材の中で1番多くのリン脂質を含んでいるそうです!
リン脂質を摂るなら卵黄だと覚えておきましょう~。
SSサイズは小さく、黄身も多く食べることができるので
成長期の子どもたちにはもってこいの食材だといえます!
卵のサイズとカロリーについては、こちらをご参考に↓
卵 ・Lサイズの タンパク質(黄身)と必須アミノ酸(白身)とは?
必須アミノ酸とは何かご存知ですか?
まず、タンパク質は多くのアミノ酸という成分が集まって出来ています。
そのアミノ酸は多くの種類があり、
私たちの体の中で十分に作ることができるものと
できないものがあります。
その、体内で十分に作ることができないアミノ酸のことを
必須アミノ酸と呼びます。
必須アミノ酸は
- リシン
- ロイシン
- イソロイシン
- バリン
- フェニルアラニン
- リジン
- メチオニン
- ヒスチジン
- トリプトファン
の9種類あります。
卵はこの必須アミノ酸をすべて含んでおり、
特に卵白にたくさん含まれています。
そう、つまり卵白の量が多いLサイズの卵には
多くの必須アミノ酸が含まれています!
必須アミノ酸は、それぞれ体に働く効果が異なります。
- 肝臓の機能を良くする
- 血管詰まりにくくする
- 血糖値のコントロール
など・・・
多岐にわたって効果があり、
主に生活習慣病の予防につながります。
一方で、卵の黄身に含まれるタンパク質は
主にリポタンパク質と言われ、脂質とくっついているものになっています。
みなさんがよく耳にする
LDLコレステロールやHDLコレステロール
のことを総称してリポタンパク質と呼び、それが卵の黄身には多く含まれています。
知っている方も多いとは思いますが、
LDLコレステロールは悪玉コレステロールと言われ
HDLコレステロールは善玉コレステロールと言われています。
そんなコレステロール
やっぱりたくさん摂ると体に悪い・・・ということは、皆さんご存知だと思います。
上記で述べたように、卵のサイズが変わっても
卵黄の大きさはあまり変わらないため
LLサイズの卵は、SSサイズなどと同じコレステロール量で
たくさんの必須アミノ酸を摂取する事が可能なんです。
卵のサイズとタンパク質の関係:まとめ
卵のサイズの違いはわかりましたか?
黄身の大きさは同じで、卵白が多い。
これだけでも、料理によって「どうやって使い分けようか」
というイメージが付けるようになりますね!
サイズによってタンパク質の量は変わりますが、
卵の栄養構成の違いは大きさによっては変わらないので
自分にあったサイズの卵を食べることをおすすめします。
卵関連の記事として、こちらもご覧ください↑